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平尾・6月のおたんじょう会

給食室から”めで鯛”のプレゼントをしました

今日は、2020年度の一回めのおたんじょう会を平尾で開きました。
6月は、4・5・6月生まれのお友だちが主役。
保育スタッフが考えた催しやプレゼントでお祝いします。

給食室からは、大きな鯛の尾頭付きを用意しました〜(・∀・)

尾頭付きの鯛は、日本の”ハレ”の日の食卓に欠かせないごちそうです。
魚食離れが言われる現代においても、赤ちゃんが誕生して百日のお食い初めと一年めの餅踏みのときは、尾頭付きの鯛を用意する家庭はまだまだ多いんじゃないでしょうか。
わが子二人のお祝いのときは、私の叔母が趣味の船釣りで釣りあげた鯛を、母が張り切って焼いてくれたな〜。

百日、餅踏み、たんじょう会…子どもの命を祝う日に、自然の海でたくましく育った丸ごとの命をいただくって、日本のすてきな文化ですね。
ハピネスの子どもたちの心の土台にこの文化がじんわり染み込んでくれるといいなと、今年度のおたんじょう会は毎回鯛の尾頭付きを用意することにしています。

丸ごとの鯛を提供するにあたっては、保育スタッフと事前にじっくりと話し合いをしました。
ハピネスの子どもたちは、0・1・2歳。よく食べるとはいえ、まだまだ咀嚼が上手ではない子もいるため、骨の誤嚥事故が起きる可能性があります。
合わせて、今のコロナ事情。一つの焼魚をみんなで取り合って食べるというのは、衛生的にどうだろう。…などなど。
丸ごとの魚に馴染みが少ない子どもは、魚の顔を怖がってかえってよろこばないんじゃない? という意見もありました(・・;)

提供の事前シミュレーションもして迎えた
”めで鯛”初披露の今日。

まずは、生のまんまを披露しました。
魚屋さんが朝一番に届けてくれた30cmちょっとある真鯛です。
第一回目のサービスということでオスとメスの二尾を用意してくださいましたm(_ _)m
「どっちがオスでしょ〜う?」とクイズにしたら、子どもたちの視線が真鯛にググっと集中!
目の上の青色がキレイだね、ヒレが大きいね、刺さると痛いんだよと全体の紹介をして、
「この真鯛を今から焼いて、3時におにぎりにして食べます。食べたい人〜?」と尋ねたら、
子どもたちは「はーーーーい\(^o^)/」とニコニコ。

おたんじょう会の途中では、
焼きあがった鯛を子どもたちの前で一部むしって見せて
「お魚には、おいしく食べられる身と、固くて食べられない骨があります。骨を飲み込んじゃうと喉に刺さって痛いんだよ。食べるときは、しっかり噛んで、”かたいな〜”と思ったらお口から出してください」と紹介しました。みんな、興味津々の眼差しで、ウン、ウンと頷いて聞いてくれましたよ。

丸ごとの命をいただく

子どもたちへの紹介が終わった”めで鯛”は、給食室でほぐして小骨と皮を取り除き、フライパンで炒ってふりかけにしました。
頭と中骨から出汁をとり、その出汁でごはんを炊いておにぎりに。
鯛の香ばしくてあま〜い香りが給食室にあふれていました。

ハピネスのふだんの給食にも魚は登場していますが
切り身を仕入れることがほとんどです。
今回の”めで鯛”プレゼントを実施するにあたって
大きな丸ごとの魚を焼いて提供の練習をしたり、
小骨の位置を観察したりする時間をじっくり過ごしたことで、
「私たちは命を調理して、食べて、生きている」ということを
私自身が改めて実感することができました。

日本の食文化を伝えるとともに
「食べることは命と向き合うこと」というメッセージを
これからも楽しく伝えていきたいなと思います。

平尾ビレッジ ポニ🍙