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夏の厄除け菓子“水無月”

2020年も半分が過ぎました〜。
今年は、新型コロナウィルスの影響で春を楽しめないまま夏になったので、
一際早く月日が過ぎたような気分です。

まだいろいろと活動の制限はあるとはいえ、
今はせっかく園にみんな集まることができているのだから
少しでも季節を楽しんで過ごしたいですね。

そう思って、私は例年以上に“夏”について考えています( ー`дー´)キリッ

夏といったら…、夏の楽しいことは…、夏の食べものは…
と頭をめぐらせていたときに、ふと思い出したのが「水無月(みなづき)」という
旧暦6月の別称で呼ばれる和菓子。
私が以前京都に住んでいたとき、好きで食べていた夏の味です。
京都では6月半ばから30日の夏越しの祓えの頃まで、和菓子店の店頭に並びます。

あ、明日6月30日やん! と気づいたのが昨夜。
調べてみたら簡単な材料でもつくれることがわかったので、3時おやつに登場させました。

<材料>
○米粉…200g
○片栗粉…50g

○砂糖…30g

○水…300cc

○甘納豆…200〜300g
(材料は、きっちりこの通りでなくとも、それなりにできあがります。砂糖や甘納豆は、お好みで加減してください)

<つくり方>
① 米粉、片栗粉、砂糖、水を混ぜる。粉がダマにならないように注意
② バッドや寒天型に①の八〜九割の分量を流し込む
③ 蒸し器を沸かし、②を入れて20分ほど蒸す

④ ③の上に甘納豆を散らし、②で残しておいた生地を流し入れ、さらに10〜15分蒸す
⑤ 蒸し上がったら粗熱をとり、型から外して切り分ける

ポイントは、甘納豆をできるだけぎっしりと敷き詰めること。
京都で食べていたちゃんとしたものは、確か甘く煮た小豆(?)が敷き詰められていました。
小豆を煮るところからつくると時間がかかってしまうので、
今日は近所のスーパーで手に入る4種類の豆が入った甘納豆で。
材料の砂糖を省略して甘納豆の甘みだけでつくってもいいかもしれません。

蒸し器の蓋を開けたら、ものすごく熱々ではありますが「わ〜、しろくまアイスみた〜い!」
もう、見た目だけで清涼感。

水無月が誕生したのは、室町時代あたりの頃だそう。
宮中では氷を食べて暑気祓いをしていたものの、庶民には貴重な氷は手に入らない(しろくまアイスも手に入るはずがない)。
そこで、氷に似せた菓子を食べていたとか。
当時の庶民の手に真っ白な米粉なんて手に入ったの?
貴重な甘みはどうしていたのかな?
気になります。

水無月は三角形に切り分けるところが特徴的。
その形は氷の欠片をあらわしているとか、
”一年の半分”という意味で四角を半分にした形とかの説がありました。

四角の半分が長方形ではなく、三角形なんですね。
薬膳のベースになる中医学では、四角は大地の気、三角は神の存在をあらわす形と考えています。
一年の上半期の穢を祓い、下半期の安泰を祈るときに食べるものだから、
当時の人たちは、神様の力を感じる三角形を選んだのかもしれないな〜。

私作の”水無月”は、あまりにも生地がモチモチでピシッと三角に切り分けられなかった…
神様、ごめんなさ〜〜い!
でも、子どもたちはとってもよろこんで食べてくれました。
神様、これからも子どもたちをお守りくださいね!!